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泉美木蘭
2016.3.27 04:36

トイレ物語

いやーっ、当たったよ! 大当たりしちゃったよ!
宝くじではなくて、生モノに・・・。
いくら大当たりしたからって、そんな勢いよくデトックスせんでも、
という凄さだったよね。

たっぷり12時間、便器と向き合った。
こんなにも我が家のトイレが愛おしく感じられたことはなかった。
うちは古いアパートだけど、入居時に、便器だけはウォシュレットを
とりつけたんだよね。
人肌のぬくもりのような、心地よい便座の温かみ。ほっとするよね。
私の姿を見るなり「さあ、座って」と自動的にフタを広げる純白の便器。
開くのはフタだけで、便座は上がらないところが、女性に優しいよね。
以前すこしだけ勤めていた銀座のバーは、トイレに入ったら、
必ず便座を上げて出るというのが従業員の決まりだったんだよね。
お客様が99%男性だからね。
銀座の高級バーでうんこするお客様あんまりいないしね。
そして、トイレ内がとても薄暗かった。
女子優先じゃないから仕方ないけど、化粧直しがしづらくて大変だった。

きのうはコーンスープとトマトジュースだけで乗り切って、
夜は、店がDJイベントで忙しかったのでいつも通りに出た。
「やつれてる」「くまができてる」などと言われたけれども、
体調の悪化はなく、帰宅するころにはお腹がすきはじめた。
いま働いている新宿二丁目のラテンバーは、
便座のあたたまるウォシュレットトイレなんだけど、女が圧倒的に強い店
だから、
便座はつねに下がってるんだよね。
床にこぼした男は、「妖怪ちんちん曲がり」と呼ばれています。
きのうも、酔って散らかしちゃった常連さんが、ママに現行犯逮捕されて、
「あんたのちんちん、右に曲がってんのかい!!」
と、襟首掴まれてトイレに引っ張られてゆき、掃除させられていました。
(あ、右なんだ・・・と思いながら見ていた)
気取る店ではなく、ラテン音楽でパーッとテンションが熱いから、
飲んで踊って、まき散らしてしまうのもしょうがないんだけどね。
トイレのなかも明るい。店のなかで唯一本が読める明るさなのでは。
化粧直しもできるし、掃除しやすくてよいです。

それぞれの店、ずいぶん違う、トイレの物語。集めたらおもしろそうだ。

昨夜は、おそるおそる白米とハンバーグをよく噛んで食べてみた。
それから整腸剤を飲んで眠ったら、今朝はもとにもどった。
お肌がつるつるになっている。一件落着。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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